一次救命処置 心肺蘇生方法編(成人用)
心肺蘇生方法
※この記事は2016年に地元で参加した上級救命講習で教わったことをもとにまとめたものです。数年ごとにガイドラインの更新があり、やり方などが大幅に変わることもあります。
今回は総務省消防庁 救急蘇生法の指針2015(市民用)も参考にしています。
次記事:一次救命処置 AED使用方法編(成人用)記事はこちら。
心肺蘇生
心肺蘇生とは胸骨圧迫(いわゆる心臓マッサージ)と人工呼吸を交互に、心停止した心臓の代わりを人工的に行うことです。
胸骨圧迫は、心停止した心臓(血液を全身に送るポンプ)の代わりに圧迫により、血液(酸素や水分などを含む)を身体全体に回し続ける役割があります。
人工呼吸は、体内の血液には酸素も含まれていますが、人工呼吸により体外から新しい酸素を取入れる役割があります。
口対口人工呼吸による感染の危険性は極めて低いといわれてますが、ためらいがある場合は無理に行う必要はなく、感染防護具などがその場にある場合は使用し対応しましょう。
心肺蘇生方法
手順を要点でまとめると・・・
① 意識の確認
② 呼吸、脈の確認
③ 119番要請
④ AED要請
⑤ 心肺蘇生
① 意識の確認
「Zzz...」や「あ○□▲♪~」、「うう...」や「ああ...」など声が出る状態であれば意識があるという認識で大丈夫です。
② 呼吸、脈の確認
気道を確保し、口の近くに頬を近づけ、胸元を見ながら呼吸があるかを確認する。
もしくは、喉の近くの頸動脈を指であて脈があるか確認する。
③ 119番要請
その現場付近に自分1人の場合は、AED捜索、心肺蘇生を行う前に迷わず119番を行う。
一次救命処置は意識回復もしくは救急隊員と交代するまで行うため、救急車を先に呼ぶ必要があります。
近年1人1台の携帯電話ですが、現場が圏外エリアの可能性もありえます。
公衆電話は位置情報確認も簡単なため、使い方を覚えておくこともオススメです。
④ AED要請
その現場付近に自分1人の場合は、AED捜索は控え、救急隊員が来るまで心肺蘇生を行う。
近年AED設置位置が増え、あちらこちらで目にするようになってきた気がします。
市役所や交番、駅や病院、野球場やイベント会場、コンビニや自販機などなど、人が多く利用する施設中心に見かけます。
日ごろの通勤、通学路だけでもなんとなくの位置でも把握しとくと良いと思います。
⑤ 心肺蘇生
胸骨圧迫は、胸の骨を押しその下の心臓を間接的に押さなければならない、全身の体重を使うとても体力のいる作業です。
場合によっては胸骨圧迫中に胸骨が折れる場合もあります。
人工呼吸は、普段自分が呼吸する程度の力と量で大丈夫だと聞いています。
詳しくは実際に講習を受けて頂ければと思います。
2人以上その場にいれば、人工呼吸と胸骨圧迫を交互または、交代で行うと効率よく行えます。
最後に
読んで頂いてありがとうございました。
今回はここまでです。自分が医者や看護師ではないからといって、してはいけないとか、できないということではけしてありません。
一次救命処置に必要な人数は最低1人ですが、何人いても多いに越したことはありません。
救急車を呼ぶ方、AEDを探して持ってくる方、胸骨圧迫を行う方(長時間体力が必要なため可能なら数人交代)、人工呼吸を行う方、場所が道路上であれば車両の誘導を行う方(数人)などなど、状況により必要な人数は様々ですが、「何かやらないと!」と思う方が必要不可欠です。
一次救命処置の講習は、学校や自動車教習所、警備員など人とかかわるアルバイト、仕事など人生で一度は経験があると思いますが、お住い地域の広報で消防署などで講習が受けれるところもあります。
気軽に一度復習しに足を運ぶことも良いと思います。
もしもの参考になればと思います。